祇園・菊梅の歴史は今から百二十年と少し前、明治の終わりにさかのぼります。
その頃の花見小路は建仁寺の竹やぶから開発されたばかりの通りでした。
その時代から変わらぬ姿をとどめる菊梅は、当時の主人の趣味で設計され、茶室が4室の他、大正の面影を残す洋室など、その全てで選りすぐりの材が随所に使用された今では珍しい数寄家作りの建物です。
戦前は、堂本印象ら京都画壇の面々が集う、京都でも屈指の会席料理屋でした。
戦後には、旅館として作家や芸能人の方々に愛されて参りました。
明治、大正に始まり、昭和、平成の祇園を見守って参りました菊梅は、令和の時代も日本のみならず世界各国からお越しくださった方々を、心よりおもてなしさせて頂く所存です。
皆様に、京都、そして祇園の良さを体験して頂ければ幸甚です。
亭主敬白